「すごろく」はただの遊びじゃなかった!
子育てをしていると、雨の日や外出できない日、何をして遊ぼうか悩むことがありますよね。
そんなとき、ふと棚の奥から出てきた「すごろく」。
正直、最初は「暇つぶし」くらいの感覚でした。ところが一緒にやってみてびっくり。
すごろくって、めちゃくちゃ知育効果があるんです。
- 数字に親しむ
- ひらがなを読む
- 計算の基本が身につく
- ルールを守る力が育つ
- 親子のコミュニケーションが深まる
遊びながら、こんなにたくさんの力が育つなんて、やってみないと気づかない発見でした。
1.すごろくは「数」の感覚を育てる遊び
すごろくはサイコロを振って出た目の数だけ進む、というとてもシンプルなルールです。
でもこの動きの中に、子どもが「数を体感する」仕掛けがぎっしり詰まっています。
小さいうちは、サイコロの出目を指でなぞりながら「いち、にい、さん…」と一緒に声に出して数えます。
そのあと、コマを「いち、にい、さん…」と進めていく。これが、数の順番と数量の一致を覚える第一歩になります。
2.「6進んで2戻る」→「4進む」=引き算の芽生え
すごろくには、「◯マス戻る」などのマス目もよくあります。
はじめのうちは、
「6進んで…2戻って…またここだね」
と、ひとつずつコマを動かして確認していた我が子。
でも何度か繰り返すうちに、自然とこう言うようになりました。
「あ、4進むってことか!」
……これ、完全に引き算の思考なんです。
6−2=4を、計算としてではなく、動きの中で「気づく」。
引き算が苦手な子でも、「減らす・戻る」感覚を体感で覚えていける。
この「気づき」から、数の理解が一段深くなるのを感じました。
3.ひらがなを読む動機づけにもなる
最近のすごろくには、マスにいろいろな指示が書いてあるものが多くあります。
- 「1回休み」
- 「3マス進む」
- 「じゃんけんをして勝ったら5マス進む」
- 「好きな人に“ありがとう”と言う」
こういった指示を、最初は親が読み上げていましたが、ある日ふと、子どもがこう言いました。
「これ、『1かいやすみ』って書いてあるでしょ?」
そう、自分の番に関係あるから“読みたい”と思うんですよね。
「読む=行動につながる」ことを経験することで、ひらがなに対する意欲が高まります。
ただのお勉強ではなかなか得られない、「読みたい気持ち」が引き出される、すごろくの隠れた魅力です。
4.順番・ルール・感情のコントロールも学べる
すごろくは単に数字や文字だけでなく、社会性や感情の調整力のトレーニングにもなります。
- 順番を守る
- ルールに従う
- 負けても泣かずに頑張る(←これは毎回挑戦)
- 勝った人に「おめでとう」が言える
こうしたやり取りの中で、人と遊ぶための基本的なマナーや気持ちの整理も自然と練習できるのです。
親としても、ただ勝ち負けに一喜一憂するだけでなく、感情の起伏を共有し、共感し、支える機会にもなります。
5.親子で一緒に考える=学びの土台ができる
すごろくは、子ども一人ではできません。誰かと一緒に遊ぶことが前提です。
だからこそ、親子のやり取りの中で、「考えること」や「言葉で伝えること」が自然に身についていきます。
- どこまで進めばゴール?
- 次に5が出たらどうなる?
- 今◯マス戻ったから、さっきより何マス後ろ?
こうした問いかけをするだけで、子どもは思考力や予測力を総動員します。
そして何より、親が楽しそうに関わっていることそのものが、最高の学びの環境になるのです。
6.本気ですごろくをやると、家族が育つ
我が家では、すごろくは“本気の勝負”です。
大人も手加減しません。勝ちたいから本気でサイコロを振るし、悔しいときは「うわー!戻されたー!」と本気で悔しがる。
これがまた、子どもにはたまらなく面白いらしいんです。
でも、ただ盛り上がるだけではありません。“本気の遊び”の中にこそ、本物のコミュニケーションや教育の種があります。
- 大人がルールを守る姿を見て、子どももまねする
- 大人が悔しがる姿を見て、「感情は出していい」と学ぶ
- 大人が楽しんでいるから、子どもも「本気で遊ぶのはカッコいい」と思える
本気で遊ぶことで、子どもは大人も学んでいる姿や、失敗を笑える余裕、最後までやりきる姿勢を自然と吸収していきます。
7.家族みんなが“平等なプレイヤー”になる時間
普段、家庭の中ではどうしても親が「教える側」、子どもが「教わる側」になりがちです。
でも、すごろくの時間は違います。
サイコロの目ひとつで、一番後ろにいた人が一気にトップに躍り出ることもあるし、逆もまた然り。
勝ち負けのあるゲームだからこそ、みんなが同じルールの中で、本気で向き合える。
- 子どもが親を抜かして大喜び
- 親が負けて「今日は◯◯ちゃんの勝ち~!」と大騒ぎ
- 思わずハイタッチ!でも負けた人には「また次があるよ」と声をかける
こうしたやりとりが、家庭の中に“対等な関係”と“共に楽しむ空気”をつくっていきます。
8.“本気の遊び”が、記憶に残る学びになる
子どもにとって印象に残る学びは、ドリルよりも、テストよりも、「心が動いた体験」です。
- 本気で勝負して、悔しくて泣いたすごろくの夜
- 笑い転げながら「また戻されたー!」と叫んだ瞬間
- みんなで拍手して、勝った人を讃えたあの場面
そんなひとつひとつが、記憶に残る“学びの物語”になっていきます。
そしてきっと、大人になっても覚えているのは、
「家族で本気で遊んだあの時間」ではないでしょうか。
おわりに:すごろくは“学びの宝箱”
すごろくは、ただの昔ながらの遊びではありません。
その中には、
- 数の理解
- ひらがなの読解
- 思考力と予測力
- 社会性と感情の整理
- 親子の絆と対話
…といった、大切な力がたっぷり詰まっています。
そして、家族で本気で取り組むことで、その価値は何倍にもなります。
ちょっとした時間を見つけて、家族で一緒にすごろくを囲んでみてください。
遊びの中に、たくさんの学びと笑顔が生まれるはずです。
コメント