■机の上だけが勉強じゃない
わが家のブログを読んでくださっている方には、もうおなじみかもしれません。
「机の上での勉強だけが学習じゃない!」
これが我が家の教育の大前提です。
ドリルを開かなくても、毎日の生活の中には、
理科や算数のヒントがゴロゴロ転がっています。
今日は、その中でも“分量”“割合”“比率”を
家の中で自然に教えられるとっておきの方法をお話します。
■めんつゆを作るのは子どもの仕事
うどんやそうめんの季節になると、
我が家では「めんつゆ」は子どもが作ります。
もちろん市販の濃縮タイプです。
例えば「3倍濃縮」のめんつゆの場合。
「じゃあ、めんつゆ50mlなら、水は何ml入れる?」
これだけで、割り算と掛け算がセットになります。
最初はメジャーカップでしっかり計りながら。
だんだん慣れてくると、目分量でもだいたい作れるようになります。
■カルピスも同じ!割り方を覚える
カルピスも同じです。
「今日は原液どのくらい入れる?
お父さんの分はちょっと濃いめでお願い。」
原液と水のバランスは、そのまま「濃度の概念」です。
「昨日はちょっと薄かったから、今日は原液多めで」
「じゃあ、何mlくらい足す?」
この会話を何度も繰り返すことで、
割り算や比率の感覚がどんどん鍛えられます。
■大人のハイボールも子どもの学びに!
そして、ちょっと驚かれるのが
「ハイボールを子どもに作らせる」です。
もちろんお酒は大人が飲むだけ。
でも、作るのは子どもの役目。
「ウイスキーって何%なの?」
「このウイスキーはアルコール度数40%だよ」
「缶のハイボールってだいたい何%?」
「7〜9%ぐらいが多いね」
「じゃあ、お父さんのハイボールは何%くらいにする?」
こうやって話すだけで、
もう立派な濃度問題です。
■ハイボールの黄金比を計算してみる
例えば「今日は8%くらいにしたい」と決めたとします。
原液のウイスキーが40%。
どのくらいで割れば8%になるか?
「40%を8%にするってことは、何倍で割ればいい?」
→ 40 ÷ 8 = 5 だから、「5倍希釈」になります。
「じゃあウイスキーと炭酸は何対何?」
ここで間違える大人、多いです(笑)
5倍希釈というのは、
原液1に対して、水分が4。
合計で5になるのが正解です。
でも、「1:5だ!」って間違える人、けっこういるんですよ。
これはまさに、理科の「食塩水問題」のつまずきポイントと一緒。
「5倍に薄めるって、1:4なのか1:5なのか?」
これを日常で自然に感覚で理解しておけば、
中学で食塩水の問題が出ても迷いません。
■オーバーリアクションで褒めよう!
子どもに作ってもらったカルピス、めんつゆ、ハイボール。
どれも必ず大げさにリアクションします。
「おお!今日のカルピス、濃さバッチリ!」
「めんつゆ、味がちょうどいい!さすが!」
「今日のハイボール、缶で売ってるやつより美味いぞ!天才!」
子どもは“反応”で伸びます。
ちょっと大げさなくらいがちょうどいい。
「自分が作ると美味しい」という成功体験が、
次の「じゃあ、どうやって作ろう?」という思考につながります。
■失敗も学びに変える
もちろん、毎回うまくいくとは限りません。
めんつゆが薄すぎる。
カルピスが濃すぎる。
ハイボールがちょっと強すぎる(笑)
でもそれでいいんです。
「じゃあ次は原液を10ml増やしてみようか」
「炭酸をもっと多くしてみようか」
これが“濃度を調整する”というリアルな体験です。
机の上で数字だけ合わせるより、
実物で体感するほうが何倍も力になります。
■算数の濃度問題に強くなる
中学受験の算数でも、
濃度や食塩水の問題は定番です。
でも、プリントの上で
「10%の食塩水を何g混ぜて…」
といきなりやるより、
「カルピスで原液1に対して水4だと何%になる?」
「5倍希釈って1:4なんだっけ?」
この感覚が身についている子は、
桁や単位で混乱しません。
■家庭の中に“リアルな算数”を仕込もう
わが家では、
“学習は机の上だけじゃない”を何度でも伝えたいです。
むしろ、家庭での何気ない体験こそが、
勉強の土台を作ります。
めんつゆ、カルピス、ハイボール。
家族みんなで「おいしい!」を共有しながら、
気付けば割合や比率の基礎が身についている。
これって最高じゃないですか?
■大事なのは“親の余裕”
「子どもに作らせたらこぼすかも…」
「ちょっと面倒だな…」
そう思う気持ちもよく分かります。
でも、そのちょっとの手間を楽しむと、
親子の会話も増えます。
「何対何にする?」
「どっちが美味しいかな?」
「もっと濃くする?薄くする?」
日常の会話がそのまま算数の時間。
これが最高の家庭教育だと信じています。
■まとめ|めんつゆ・カルピス・ハイボールは最高の教材!
最後にもう一度。
めんつゆは子どもに作らせよう。
カルピスも子どもに作らせよう。
ハイボールだって、子どもに作らせてしまおう。
そして、出来上がったら
「最高!」と大げさに褒めてあげる。
これだけで、
机の上の算数や理科が、
生活の中に根付いていきます。
「1:4?1:5?」でつまずかない子に育てる。
それだけで、未来の算数嫌いはかなり減らせるはずです。
今日の晩ごはん、
ぜひお子さんにめんつゆを作ってもらってください。
そして一緒に濃度の話を楽しんでみてください!
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