■ 子どもの「人間関係の基盤」は、親の関わり方で変わる
子どもが成長するにつれ、心配になるのが友達との関係。
仲良くできているだろうか?
トラブルに巻き込まれていないだろうか?
誰かをいじめたり、いじめられてはいないか…。
そうした心配を少しでも減らすために、私が心がけてきたのが、「子どもの友達とも仲良くなる」ことでした。
■ 小さい頃から「近所の子」とつながるという安心感
我が家では、子どもが小さい頃から近所の子や同級生と、よく一緒に遊びました。
公園で走り回ったり、家でお菓子を食べたり、虫探しをしたり。
自然とその子たちの親とも交流が生まれ、「◯◯くん、この前ありがとうね」と声を掛け合う関係に。
そうやって顔の見える関係を少しずつ作っていったことで、子どもにとっても「地域に知ってる人がいる」という安心感が育っていったと思います。
■ 「たくさん遊んだ」経験が、今も生きている
子どもの友達とたくさん遊んできた中で、私がとても良かったなと感じているのは、高学年になってからの関係性です。
だんだん口数が減り、思春期らしい距離感を持つようになった子でも、
私の顔を見ると、軽く会釈をしてくれるんです。
また、私からも「お、元気?部活どう?」と気軽に声をかけられる。
そうした自然な関係が残っているのは、やはり小さい頃から一緒に遊んで、信頼関係を築いてきたからだと感じます。
「親だけど、ちょっとした“地域のお兄さん・おじさん”みたいな存在」でいられることが、子どもたちの世界の中に安心感を与えているように思います。
■ 顔の見える関係は、いじめや非行の抑止力になる
子ども同士のトラブルや誤解は、いつでも起こり得ます。
でも、親同士が顔見知りで「気軽に話ができる関係」があれば、それだけで深刻な問題になる前に防げることが多いです。
例えば、子どもがちょっとしたすれ違いで落ち込んで帰ってきたとき、
「◯◯くんのおうちとは話ができるから、ちょっと聞いてみようか?」と言えるだけで、子どもも安心します。
親同士の関係性が、子どもにとって“見えない守り”になる。
そのためにも、普段から「子どもの友達と仲良くする」ことはとても大切なんです。
■ 思春期を迎えても、孤立しない環境を
小学校高学年〜中学生になると、親に何でも話してくれる時期は終わりを迎えます。
子どもの世界はどんどん広がり、親の目が届かなくなっていきます。
だからこそ、それ以前の時期に“地域や学校外でも顔見知りがいる状態”を作っておくことが、いざという時の支えになります。
- 近所に知ってる大人がいる
- よく遊んだ友達と、今でも軽く会話ができる
- 親が信頼している子ども・家庭とつながっている
このような環境が、子どもの孤立を防ぎ、安心感のある居場所を作ってくれるのです。
■ 親が“オープンな関わり”をすることが、子どもの世界を広げる
「うちの親、他の人とあまり関わらないんだよね」と思われてしまうと、子どもも友達を呼びにくくなります。
逆に、親が日ごろから
- 友達の名前を覚える
- 遊びに来たときに自然にあいさつする
- たまには一緒に遊ぶ
- 親御さんとも世間話する
こうした姿勢でいると、子どもは安心して友達を家に呼べるし、友達も“この家は安心だ”と感じてくれるようになります。
これは、親が思っている以上に子ども同士の関係にポジティブな影響を与えるのです。
■ 「群れなくても、つながる」ことの大切さ
もちろん、無理にママ友と付き合ったり、友達家族と毎週末遊んだりする必要はありません。
でも、
- 「いざというとき声がかけられる人がいる」
- 「この辺の子はだいたい知っている」
- 「子どもの友達に気軽に話しかけられる」
こうしたゆるやかなつながりが、子どもにとっての“安心の網”になります。
そしてそれが、いじめや非行といった問題から子ども自身を守る土台になるのです。
■ まとめ:親がつくる“つながり”が、子どもの人生を支える
親ができる子育てのひとつは、「人とのつながりの中で安心して育てる環境を整えること」。
- 子どもの友達にやさしく接する
- 子どもの交友関係に関心を持つ
- 親同士も、挨拶や軽い会話ができるようにしておく
こうしたシンプルなことが、子どもが大きくなったときの支えになります。
たくさん遊んだあの子が、高学年になっても「こんにちは」と会釈してくれる。
その瞬間に、「この関係を続けてきてよかった」と思える。
子どもたちの世界がどんどん広がっていく中で、
私たち親も、少しだけその“まわりの景色”を一緒に見てあげられたら。
それが、子どもが人間関係でつまずかず、安心して育つための土台になるのではないかと感じています。
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