夏期講習の中間試験が終わりました。結果は、いつもとほぼ同じ。つまり、偏差値の上下もなく、順位もほぼ固定。
この結果をどう捉えるかは親によって意見が分かれるかもしれませんが、私は「現状維持=全力で戦えている証拠」だと考えています。
なぜなら、夏期講習というのは、受験生全員が一斉に気合を入れて勉強している時期です。普段よりも時間も量も多く、塾側も全力モード。そんな中で順位を一つ上げるのも至難の業。逆に言えば、この時期に下がらないということは、周囲と同じか、それ以上のペースで学習できている証拠です。
偏差値アップが難しい理由
中学受験の世界では、上位層ほど成績の伸びしろは小さくなります。
たとえば、偏差値40台から50台に上げるのと、すでに60を超えている状態からさらに伸ばすのとでは、必要な努力の量も質もまったく違います。夏期講習中は、ほぼ全員が毎日数時間の授業と自習をこなし、家庭でも宿題に追われます。そのため、差が付きにくいのです。
今回の試験結果を見ると、算数と理科はしっかり平均を上回り、社会もまずまず。国語は相変わらず撃沈でしたが、ここはもう親子ともども笑って受け止めることにしています。国語は一朝一夕で伸びる科目ではありませんし、焦って詰め込みすぎると、かえって読むことや考えることが嫌いになってしまうリスクがあります。
親としての褒め方
私は今回、成績の数字よりも「取り組み方」を評価しました。夏期講習の連日の授業に休まず参加し、自習時間もしっかり確保。復習のやり方も以前より自分なりに工夫しているようです。
特に感じたのは、今まで全ての問題に対して復習をしていたのが、今は自分が苦手そうな問題に絞って復習をいているようです。時間効率を自分なりに考えた結果でしょう。塾での自習時間でそのように指導されたようで、だんだんと親の手から離れて行っているのを感じます。
中学受験は、最終的には入試本番の日にピークを持っていけるかどうかが勝負。だから、今の時点で無理に数字を追いかけて疲弊するよりも、安定した学習ペースを保つことの方が重要だと思っています。
国語の課題は続く
唯一の懸念は国語の成績です。漢字や語彙はある程度できているのですが、記述問題での減点が大きい。答えの方向性は悪くないのに、キーワードが抜けていたり、文章が冗長だったりするようです。
塾の先生からも、「読解はすぐに伸びないけれど、解答の型を意識すると少しずつ改善する」とアドバイスをいただきました。そこで、家では記述問題だけ一緒に見直すようにしています。全体の勉強時間は増やさず、重点を絞る作戦です。
現状維持の価値
大人の感覚だと、「現状維持=停滞」に見えるかもしれません。でも、受験期の現状維持は決して悪いことではありません。特に夏期講習の中間時点で成績が下がっていないというのは、基礎力がしっかりしている証拠です。
むしろ怖いのは、夏休みの前半で急激に成績を上げた場合です。勢いだけで伸びた場合、後半に疲れが出て失速することがあります。受験は長距離走。夏休みの中盤で安定している方が、秋以降の伸びにつながります。
次の目標
今回の試験を踏まえて、子どもと一緒に小さな目標を立てました。算数と理科はこのまま維持、社会は用語暗記を強化、国語は記述のキーワード入れ忘れを減らす。数値目標ではなく、行動目標です。
次回のテストで成績が上がればもちろん嬉しいですが、まずはこの行動を習慣化することが第一歩です。
親の心構え
親としては、試験結果に一喜一憂する気持ちはどうしてもあります。でも、短期的な数字に振り回されすぎると、子どもに余計なプレッシャーを与えてしまいます。今回の結果を「よく頑張ったね」と素直に認め、次に向けて前向きな雰囲気を保つことを意識しました。
この夏はまだ半分残っています。ここからが本当の勝負。現状維持を土台に、少しずつ上積みしていけるよう、引き続きサポートしていきます。
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